音楽記号が自然にはまった日―普遍単位系の命名経緯
一昨日の記事では、さりげなく“♮”などの記号が登場しました。
そこで、この機会に普遍単位系のシステム命名経緯を“ストーリー”
として整理しておきます。
~~~~~~~
システム全体の名前が Universal Unit System であることには、
他の選択肢はなかったのですが、そのうちの地球自転に同期した
バージョンの名前をどうするかは考えました。
結局、時間の単位の 125倍が24時間ではなく27時間(=9/8日)になり、
長さの単位が 8/9 feet になることから、純正律の長二度(全音)の
周波数比 9/8 にちなんで Harmonic System としました。
個別の単位については、覚えなければならない量を減らすため、
原則としてメートル法の単位名を流用することにしたのですが、
長さ・時間・質量くらいは独自の命名としたかった。
TGM単位系は、時間・長さ・質量の単位の頭文字からシステム名が
命名されています。そこで、Harmonic System では、類似の結果に
なるように逆算して、長さの単位を harmon、時間の単位を nic と
しました[1]。nic は tick とも語感が近い。
残った質量の単位は 100;10;原子質量単位であることから
looloh としました。語末の h は Harmonic System の H です。
lo-ol-oh の “ol” は、物質量の単位 m-ol の “ol” とも響き合っています。
当初“harmonic”などのバリエーションを示すコンテキスト修飾は
suffix としていましたが、looloh の頭文字は必然的に数字の“1”
と紛らわしくなるので、コンテキストは本体に先んじて確定した
方がよいと再考し、コンテキスト修飾を prefix に変更しました。
この変更の際、“harmonic”コンテキスト修飾文字を“h”から“±”に
改めることにしました。これによって、looloh の単位記号は
“ ±l”となって紛れがなくなったのです。
(修飾語が被修飾語の前にある英語とも相性がよい)
Harmonic System と命名したことにより、音楽記号のメタファーを
用いることが自然となりました。結果、Unillion(=12+8)を全音と
みなせば、hyper(=12+4) は“♯”、sub(=12-4)は“♭”が、記号として
すんなりはまります。また、自然単位そのままであることを示す
修飾語 natural も、その記号は当然のごとく“♮”がはまりました。
---
認知的な観点から見ると、これらの命名は完全に任意ではありません。
理論的には複数の表現が可能であるものの、認識しやすさや分解可能性、
既存の言語との整合性といった制約によって、採りうる選択肢は強く
制限されます。
その意味で、この体系は自由に発明されたというよりも、冗長で効果の低い
案を削ぎ落としていく過程で、「自然にはまる」形に収束したものといえます。
~~~~~~~
実際には、音楽記号を、
2023-11-27 Harmonic System
の記事のように暦時間単位の方に使おうと検討していた[2]時期も
あり、一本道に決定したわけではないのですが、枝葉を払えば、
現実の設計過程との乖離はそれほどなく、むしろこの“ストーリー”が
本質を捉えていると思います。
[1] 一昨日の説明のとおり“±l”は組立単位なので、TGM単位系の
M とは異なり、システム名の構成要素とはしません。
[2] 結局、1D1EC SYMBL が使えるようにならず諦めた。
-> English
そこで、この機会に普遍単位系のシステム命名経緯を“ストーリー”
として整理しておきます。
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システム全体の名前が Universal Unit System であることには、
他の選択肢はなかったのですが、そのうちの地球自転に同期した
バージョンの名前をどうするかは考えました。
結局、時間の単位の 125倍が24時間ではなく27時間(=9/8日)になり、
長さの単位が 8/9 feet になることから、純正律の長二度(全音)の
周波数比 9/8 にちなんで Harmonic System としました。
個別の単位については、覚えなければならない量を減らすため、
原則としてメートル法の単位名を流用することにしたのですが、
長さ・時間・質量くらいは独自の命名としたかった。
TGM単位系は、時間・長さ・質量の単位の頭文字からシステム名が
命名されています。そこで、Harmonic System では、類似の結果に
なるように逆算して、長さの単位を harmon、時間の単位を nic と
しました[1]。nic は tick とも語感が近い。
残った質量の単位は 100;10;原子質量単位であることから
looloh としました。語末の h は Harmonic System の H です。
lo-ol-oh の “ol” は、物質量の単位 m-ol の “ol” とも響き合っています。
当初“harmonic”などのバリエーションを示すコンテキスト修飾は
suffix としていましたが、looloh の頭文字は必然的に数字の“1”
と紛らわしくなるので、コンテキストは本体に先んじて確定した
方がよいと再考し、コンテキスト修飾を prefix に変更しました。
この変更の際、“harmonic”コンテキスト修飾文字を“h”から“±”に
改めることにしました。これによって、looloh の単位記号は
“ ±l”となって紛れがなくなったのです。
(修飾語が被修飾語の前にある英語とも相性がよい)
Harmonic System と命名したことにより、音楽記号のメタファーを
用いることが自然となりました。結果、Unillion(=12+8)を全音と
みなせば、hyper(=12+4) は“♯”、sub(=12-4)は“♭”が、記号として
すんなりはまります。また、自然単位そのままであることを示す
修飾語 natural も、その記号は当然のごとく“♮”がはまりました。
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認知的な観点から見ると、これらの命名は完全に任意ではありません。
理論的には複数の表現が可能であるものの、認識しやすさや分解可能性、
既存の言語との整合性といった制約によって、採りうる選択肢は強く
制限されます。
その意味で、この体系は自由に発明されたというよりも、冗長で効果の低い
案を削ぎ落としていく過程で、「自然にはまる」形に収束したものといえます。
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実際には、音楽記号を、
2023-11-27 Harmonic System
の記事のように暦時間単位の方に使おうと検討していた[2]時期も
あり、一本道に決定したわけではないのですが、枝葉を払えば、
現実の設計過程との乖離はそれほどなく、むしろこの“ストーリー”が
本質を捉えていると思います。
[1] 一昨日の説明のとおり“±l”は組立単位なので、TGM単位系の
M とは異なり、システム名の構成要素とはしません。
[2] 結局、1D1EC SYMBL が使えるようにならず諦めた。
-> English
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