『漢字はこうして始まった』

標題[1]の本に云う“族徽”は、いわば「氏族(クラン)のシンボル」。
本のタイトルとは若干相違し、必ずしも族徽→甲骨文字とは限らず、
甲骨文字→族徽のケースもあり、互いに影響しあっていた。
# 普段使わない文字が大量にある本書の編集は大変だったでしょうね。

全体に関わる話は、また別途として、とりあえず6項目メモ。

 p.110 はしご“髙”は、くち高”に先行した。
 p.137 “人”の第1画は腕、第2画は 頭→胴→足 で、支えあってはいない。
 p.148 “武”は“戈”を“止”める意ではなく“戈”に“足”で進軍の意。
 p.156 “藝”→“芸”は省いた“埶”こそが原義。
 p.214 “戌”は、もとは“鉞”(まさかり)の意。
 p.232 春秋時代の宋王は、殷王の子孫ではなく殷の臣下の子孫。

# 過去の字源論は、論者の思いつきが往々混じることがあり要注意です。

[1] 『漢字はこうして始まった: 族徽(ぞくき)の世界

[関連記事] https://suchowan.seesaa.net/search?keyword=紋章

この記事へのコメント