「コイン投げの公平性」

『日経サイエンス』最新号からのもうひとつピックアップ。

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>コイン投げの公平性

350757回の試行で0.8%の偏りが現れ、投げる前と着地時に
何れの面が上であったかの相関は統計的に有為であった由。

もし、表を上にした場合には偏りが1.6%あり、裏を上にした
場合には偏りがなかったとすると、合成した偏りは同じく
0.8%になりますが、そのような説明はないので、おそらく、
投げる前、表裏の何れが上であっても、同じ面を上にして
着地する方に0.8%偏るのでしょう。

…であれば、投げる前の状態を記録しなければ、着地時に
表裏何れが上になるかは偏らず半々になるでしょう。これ、

https://twitter.com/ML_deep/status/1772231886229672298

で想定されている「因果関係はあるが相関関係が検出できない」
例のひとつに挙げられるかもしれません。

昔、将棋の振り駒に関して、1541局について調査し、統計的
に有為な偏りがないと結論した[1]との事例がありましたね。
# まあ大丈夫でしょうけど…

[1] https://ja.wikipedia.org/wiki/振り駒

[前回記事] 2024-03-26 「北米で皆既食

[2024-09-13 追記]
 >イグ・ノーベル確率賞:コイントスは投げる前と同じ向きで
 >終わることが多いのを、理論と35万757回の実験で証明
 https://x.com/ryomakom/status/1834357564349555141
 ( https://arxiv.org/abs/2310.04153 )

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