母数

大昔、

 2013-04-16 パラメータと波羅蜜多

という話を書いたことがありましたが関連して、

>「母数」という単語の誤用と由来、他の漢字文化圏について
https://qiita.com/gecko655/items/76b530c5c06671de3e2e

という記事をみかけました。

ただ、

 ○○は△△の意味だから□□の意味で用いてはならない。

というのは少しナイーブすぎるようにも思います。

一般論ですが、国語辞書で見出し語●●に対して、複数の意味が
列挙されていることはごく普通のことです。見出し語が使用される
文脈でどの意味で使われているかに混乱が起こらないのであれば、
コミュニケーションの妨げにはなりません。

実際、この記事を読んだあと気を付けていたら、統計学者と言い
得る人の書いた『統計学が見つけた野球の真理』205頁に母数を
サンプル数の意味で用いている用例を発見しました。もちろん、
文脈上の混乱がないからこそ用例とわかったわけです。

こういう現象は“警察”にならずに寛容であって良いのではないか?

別の例としては二十四節気があります。国語辞書などを見ても、
これは天文学上の特定の時刻またはそれを含む日のこととある。

>しゅん‐ぶん 【春分】
https://japanknowledge.com/introduction/keyword.html?i=148
>太陽が黄経0度の春分点を通過する時刻。ふつうはその日をいう。
>二十四節気の一つ。

しかし、世の中には二十四節気を、次の二十四節気の前までを指す
期間の意味で用いる用例[1]もあるようです。

自身でこのような使い方をすることはないですが、使っている人に
「それは間違いだからやめろ」というほどのことではないのでは
ないか。そう考えます。

[1] https://twitter.com/TamaZooPark/status/1749653817178907050

[2024-03-24 追記]
 https://twitter.com/CasseCool/status/1771713858974929224

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