「『遠西觀象圖説』と「円環年」」(余談)
2023-03-29 「『遠西觀象圖説』と「円環年」」
今回の論考の「『圖説』の読み直し」の章を見ると、『圖説』は
結構きちんと「春分回帰年」と「平均回帰年」の概念を弁別して
解説しています。
論考には塚本明毅の回帰年認識値が異なることから『圖説』との
関係は切れたとあるが、塚本明毅が「春分回帰年」を理解したのは
はやり『圖説』に拠ったのではないかという「可能性」はないのか
という疑問は当然出てくるでしょう。
もちろん「可能性」はあります。
ただ、ちょっと面白い反例に遭遇したので、余談として書きます。
先月末に某イベントで講演会があり、その講演者の方が、たまたま
本件に近い分野の説明をして、その中で、
https://en.wikipedia.org/wiki/Gregorian_calendar#Calendar_seasonal_error
のグラフの春分版と秋分版を提示したのです。そして秋分に比べて
目に見えて春分のズレ方が小さいことに、「2週間前にこのグラフ
を作って初めて気づいてびっくりした」[1]とおっしゃった。
自然科学上の事実なので、特に『遠西觀象圖説』などの本を読まなく
ても気づく人は気づくのです。
特徴的な表現がリファー関係のマーカとして機能するのは、大抵は、
その表現が錯誤などによって生成されたもの[2]の場合です。
「七千年に一日」がマーカになるとみなされたのも、それが“計算
間違い”と考えられていたからこそです。自然科学上の事実の場合、
同じ結論に到達する経路は複数あるので、結果の表現が似ているから
といって経路も同じになるとは言えません。
…というわけで塚本明毅が「春分回帰年」の概念をどこまで認識
していたのか、また彼の認識に『圖説』がどれくらい寄与していた
かについては、なんとも言えません。
ひとつの想像としては、
2023-04-16 365日5時間48分45秒
| 標題の数値は、生徒が計算しやすく、数を扱う“土地勘”を
| 養えるよう調整&選択された数値だったのかもしれません。
ちょうど前述の講演者の方が講演準備としてグラフを描いてみた
のと全く同じことを、算術演習の準備の傍らでたまたま塚本明毅
もやってみた…というようなことはあり得るかもしれません。
少なくとも現にひとり講演者という実例がいるのですから。
# 現代と違って算盤や筆算で計算するのは大変ですが…
[1] 昔「七千年ノ後僅ニ一日」の謎を発表した場にいらっしゃった
はずですが印象には残らなかったのでしょう。
[2] 例えば 2012-08-19 「2621年ノ後一日」の謎 [2024-11-30 追記]
[2024-11-22 追記]
ひとり実例 → ひとり講演者という実例
今回の論考の「『圖説』の読み直し」の章を見ると、『圖説』は
結構きちんと「春分回帰年」と「平均回帰年」の概念を弁別して
解説しています。
論考には塚本明毅の回帰年認識値が異なることから『圖説』との
関係は切れたとあるが、塚本明毅が「春分回帰年」を理解したのは
はやり『圖説』に拠ったのではないかという「可能性」はないのか
という疑問は当然出てくるでしょう。
もちろん「可能性」はあります。
ただ、ちょっと面白い反例に遭遇したので、余談として書きます。
先月末に某イベントで講演会があり、その講演者の方が、たまたま
本件に近い分野の説明をして、その中で、
https://en.wikipedia.org/wiki/Gregorian_calendar#Calendar_seasonal_error
のグラフの春分版と秋分版を提示したのです。そして秋分に比べて
目に見えて春分のズレ方が小さいことに、「2週間前にこのグラフ
を作って初めて気づいてびっくりした」[1]とおっしゃった。
自然科学上の事実なので、特に『遠西觀象圖説』などの本を読まなく
ても気づく人は気づくのです。
特徴的な表現がリファー関係のマーカとして機能するのは、大抵は、
その表現が錯誤などによって生成されたもの[2]の場合です。
「七千年に一日」がマーカになるとみなされたのも、それが“計算
間違い”と考えられていたからこそです。自然科学上の事実の場合、
同じ結論に到達する経路は複数あるので、結果の表現が似ているから
といって経路も同じになるとは言えません。
…というわけで塚本明毅が「春分回帰年」の概念をどこまで認識
していたのか、また彼の認識に『圖説』がどれくらい寄与していた
かについては、なんとも言えません。
ひとつの想像としては、
2023-04-16 365日5時間48分45秒
| 標題の数値は、生徒が計算しやすく、数を扱う“土地勘”を
| 養えるよう調整&選択された数値だったのかもしれません。
ちょうど前述の講演者の方が講演準備としてグラフを描いてみた
のと全く同じことを、算術演習の準備の傍らでたまたま塚本明毅
もやってみた…というようなことはあり得るかもしれません。
少なくとも現にひとり講演者という実例がいるのですから。
# 現代と違って算盤や筆算で計算するのは大変ですが…
[1] 昔「七千年ノ後僅ニ一日」の謎を発表した場にいらっしゃった
はずですが印象には残らなかったのでしょう。
[2] 例えば 2012-08-19 「2621年ノ後一日」の謎 [2024-11-30 追記]
[2024-11-22 追記]
ひとり実例 → ひとり講演者という実例
この記事へのコメント