現代思想5月増刊号(つづき)

 2021-07-12 現代思想5月増刊号

|>『簠簋抄』について、土御門家は関係を否定しています。

マティアス・ハイエクさんの論考にもう少し詳しい記述あり:

p.141

>貞享年代に土御門泰福が、交流のあった谷秦山に「簠簋は
>真言宗、之を作り、安家に之無し」と、ついに『簠簋』と
>安倍家の関係を否定した

また、九星について、p.147

>『方鑒精義大成』(享和四(一八〇四)年)で見られるように、
>松浦東鶏は形相中心の家相と並行して、金神のような「遊行神」
>をも考慮し、方位の面から吉宅を定めるための[方鑑]の使用を
>提唱するようになった。そして、東鶏の後継となる松浦琴鶴
>(生没不詳)はこの方針を強化して、形の観相よりも、暦占を
>応用した新しい占法を優先した。琴鶴の家相術は、「九星」と
>いう概念を軸にして、「方角の禁忌」を定めようとするもので
>あり、彼はそれを過去の陰陽道を引き継ぐと主張した。
>『三元必用方鑒図解』(天保二(一八三二年刊)の序で、国史を
>引用しながら方位学の始まりを推古天皇に遡らせ

とありました。「引き継ぐ」と主張しつつ、実は遡れない新規の
要素が入ってくるので、客観的な変遷・展開を把握するのは大変
面倒なことだと思います。

# 昭和64年が平成元年にあたり、その差63年は9で割り切れます。
# 年の九星は九年で循環するので「昭和と平成の同じ年の九星が
# 同じになって覚えやすい」という雑談を某所で聞きました。本日
# (2021年7月31日)の記事が九星関連なのはこの雑談からの連想です。

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