江戸時代の時法のイメージ

江戸時代の時法を北緯35度での計算でイメージしてみました。

(1) 十二辰刻を定時法で使う[真夜中=子の正刻]
 http://hosi.org:8080/z/docs/THS/Type1.html

 幕府天文方の認識した時法
  十二辰刻はさらに 1/(8+1/3)(=1日の1/100) に分割される
  数え表現はさらに 1/10 に分割される

(2) 十二辰刻を不定時法で使う[夜明け=卯の正刻]
 http://hosi.org:8080/z/docs/THS/Type2.html

 江戸時代初期に多い?解釈
  中刻を正刻の意味とすれば『江戸の時刻と時の鐘』P.182の老中の解釈に概ね相当

(3) 十二辰刻を不定時法で使う[夜明け=卯の初刻]
 http://hosi.org:8080/z/docs/THS/Type3.html

 柳河春三『西洋時計便覧』(明治2年)の解釈
  上刻を初刻の意味とすれば『江戸の時刻と時の鐘』P.182の目付の解釈に相当

左上にある「▲」をクリックすると(1)~(3) を循環して表示します。

また、
 夜明け(=明六ツ)は日の出前に太陽の伏角[1]が 7°21′40″になる瞬間(日の出の約36分前ごろ)
 日暮れ(=暮六ツ)は日の入後に太陽の伏角[1]が 7°21′40″になる瞬間(日の入の約36分後ごろ)
 中間は夜明けと日暮れがちょうど6時になる時期を指し、2月中旬と10月下旬ごろにあたります。

[1] 伏角は地平線から下に向かう角度。

→ 明日の補足につづく

[関連記事]
 2013-12-25 十二辰刻と不定時法
 2017-05-30 2つの伏角
 2020-02-20 不定時法の補足
 2020-02-25 「オフィシャル」の実質

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