清明の夜半定漏の誤記

 2017-11-02 「御堂関白記に記載された日の出・日の入り時刻の復元」

の“文献と注”27 で言及している標題の件

中華書局や鼎文書局版の『新唐書』所収の「宣明暦」の表では誤記となっていて、
『高麗史』所収の「宣明暦」の表では正しい数値になっています[1]

そこで気になるのは日本の資料です。

早稲田大学が公開している「宣明暦」
 http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/ni05/ni05_02161/index.html
 http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/ni05/ni05_02624/index.html
を確認してみましたが、対応する表が記載されていない!

ちょっと計算…

どちらも清明の昏明小余は 1771 で、1/300 日を単位とした夜の長さは、

 (1771 + 210) × 2 / 8400 × 300 = 141 + 5/7

これは誤記のない場合の値です。

安藤有益くらいの暦算能力があれば、仮に元の資料に誤記があっても、前後関係から
分析して誤記を修正してしまえるのではないかと思いますが、ここは「日本に伝わった
バージョンには誤記はなかった」と素直に考えておくのが、まずは無難かと思われます。

[1] 似たことは 2014-03-17 立成と計算式の比較[1]でもありました。

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