口頭・講演・論文

昨日話題にした2010年の講演と、ここしばらく話題になってきた
「ヘルシスト」鼎談ですが、期せずして「音声をテープから文字
起こし」したものという共通点があります。

前者について、『日本暦学会』第18号を読んだある方から

> 話したことがそのまま理路整然と読める形になっているのはすごい

と言われて、「いゃ、そうじゃないんです」と、昨日書いた実情を
説明したこともありました。

後者については、司会の方が、話のきっかけを出した後、フリー
トークしたものを材料として、Q&Aという形式で鼎談が進んだ
ような構成に整理されています。すばらしい編集の技です。こちらも、
テープのままだと、混沌としたもの[1]だったのではないでしょうか。

口頭(会話)と文章化された講演には遙かな距離があります。

そして、文章化された講演と論文にも遙かな距離がある。

例えば、2010年の講演を文章化したものは、

 ご紹介いただきました××と申します。…ということで緊張して
 おります。よろしくおねがいします。…もう少し厳密に言いますと、
 この問題は二つのポイントからなります。…ここを押さえておき
 たいと思います。

という感じになっています。これをそのまま論文としたら明らかに
変です。

おなじ日本語という範疇の中ですら、これだけバリエーションがある。

Google 翻訳は確かに飛躍的に精度が上がりましたが、この記事で
議論した観点をも反映しようとすると、まだまだ先が長いのでは
ないかと思います。

[1] 厳密にいうと混沌としていたのは私のパートだけかもしれません。
  特に岡田先生の話術はすばらしく落語家よりもうまい。
  > 話したことがそのまま理路整然と読める
  を実践されていらっしゃいました。

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