ふたつの時系(その1)

回帰年と春分年 補足」に、

 物理的に一様な時間の流れを表現した「暦表時」(近年の用語では「地球時」)と、
 地球の自転角度を表現した「世界時」

と書きました。

普遍単位系の文書では、

物理時間(physical time) - 物理法則に従って一様に流れる時間 → Terrestrial Time
暦時間(calendar time) - 日の出や日の入りなどに連動する地球の自転角度 → Universal Time

と使い分けることにしています。[1]

普遍単位系の問題点として「物理時間の単位と1日長さの比が12の冪乗でない」ことがあります。
しかし、「回帰年と春分年 補足」で分かる通り、どのように精確に物理時間と暦時間を
時計合わせしても、数千年のオーダーでは潮汐摩擦により同期は崩れてしまうのです。

暦時間の次元を時間ではなく角度と定義することで、物理時間と暦時間を明示的に全く別の概念として
扱うのが最も見通しがよいと判断しました。[2]

[1] もともと一般用語の Universal Time は Local Time と対比した言葉、Terrestrial Time は
Terrestrial Dynamical Time(地球力学時) の略で Barycentric Dynamical Time(太陽系重心力学時)と
対比した言葉。歴史的経緯で Universal <-> Terrestrial の用法が一見、逆に感じます。

[2] このようにすれば地球でも火星でもどこでも1平均太陽日(角度の次元)は 1day(=1 circle=360度)です。

[関連記事] [2026-03-11 追記]
 2012-08-16 暦時間の定義の推移
 2012-08-17 物理時間の定義の推移

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